おりもの異常や不正出血…「マイコプラズマ・ジェニタリウム」感染症の可能性も
Q:結婚して5年目になりますが、おりものの異常と時々不正出血が続き、婦人科で検査を受けましたが異常なしと言われました。
(32歳・女性)
クラミジア、トリコモナス、カンジダ、ヘルペス、尖圭コンジローマなど、よく知られた性感染症の検査で異常が見られず、それでも症状が改善しない場合、実は隠れた性感染症「マイコプラズマ・ジェニタリウム」の可能性があります。
マイコプラズマ・ジェニタリウムとは?
この病原体は、性器同士の直接的な接触によって感染し、長らく男性の尿道炎の原因として知られてきました。近年では女性にも感染し、以下のような症状を引き起こすことがあります:
- おりものの異常
- 性交痛
- 不正出血
- 下腹部痛や発熱
多くの人が無症状のまま気づかず感染していることもあり、パートナーに感染が広がるケースも見られます。
検査と診断
マイコプラズマ・ジェニタリウムの検査は、膣分泌物を採取し、特殊な検査法で調べるもので、結果が出るまでに約1週間かかります。
以前は保険適用外でしたが、現在は保険診療での対応が可能になりました。これにより、より多くの方が正確な診断を受けられるようになっています。
治療について
第一選択薬はクラリスロマイシンなどの抗生物質ですが、耐性菌が増えてきているため、効果がない場合は別の抗菌薬を使って対応することもあります。
症状が長引いていたり、原因がはっきりしないおりもの異常がある方は、一度この感染症の可能性を考慮し、婦人科で相談してみましょう。