日本女性の閉経平均年齢は50 歳前後。閉経年齢よりかなり若いので、念のため、受診した方がいいでしょう。40 歳以下で無月経が続いている人は「早発卵巣不全」や「卵巣機能不全」の可能性があります。放っておくと、子どもがほしいときに妊娠できないかもしれません。
「早発卵巣不全」とは、40歳未満で卵巣の働きが悪くなって、体が閉経状態になる病気。血液検査で体のホルモンの状態を調べて診断し、妊娠を希望しない人にはホルモン補充療法を、希望する人にはホルモン療法後に排卵誘発剤を使います。無月経の人の中で早発卵巣不全の人は数％～10％程度。原因不明のことが多いのですが、抗がん剤や放射線治療をした人は、それが原因となっている可能性が高いです。
一方、早発卵巣不全までは至っていないものの、卵巣機能が衰えてうまく働いていない状態を「卵巣機能不全」と言います。閉経状態にはなっていないので、早発卵巣不全より軽症ですが、一刻も早く、卵巣機能を回復させる必要があります。放っておけば放っておくほど、妊娠の可能性が低くなります。　自分の卵巣の状態や働きを調べたい場合は、Ａ ＭＨ（抗ミューラー管ホルモン）の検査をすれば、卵巣年齢が分かります。月経が不順になってきたが妊娠を希望しているという人は、卵巣年齢を調べるとよいでしょう。