生理が始まる約２週間前の黄体期に起こる、不快な身体・精神症状のことを、ＰＭＳ（月経前症候群）と呼びます。　身体症状としては、乳房が張る、おなかが張る、頭痛がする、手足がむくむなどがあります。　精神症状としては、急に怒る、不安感にさいなまれる、ネガティブになるなどが挙げられます。内科・心療科で診てもらう場合、安定剤を処方されることが多いようです。最近では、うつ病やパニック障害の薬などを処方するケースもあります。どこまで症状が強いかで何を使うかが決まってきます。
産婦人科の場合、排卵を抑制して避妊にもなる低用量ピルが選択肢の一つになります。ピルは、症状を軽減する効果を発揮しますが、症状のある期間だけでなく、１日１回、毎日ずっと飲む必要があります。
漢方薬で改善されるケースも少なくありません。昔から更年期などの精神症状で使われてきた漢方薬は、種類がたくさんあり、その人の体質や症状に合わせて処方されます。当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）、加味逍遥散（かみしょうようさん）、桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）、柴胡加竜骨牡蛎湯（さいこかりゅうこつぼれいとう）などが挙げられます。
「必ず生理前」ということであれば、ＰＭＳの可能性が高いので、産婦人科で相談してはいかがでしょうか。