[多嚢胞性卵巣症候群] 32 歳の娘がいま す。 20 代で結婚しました が、なかなか子宝に恵ま れません。最近、婦人科 で「多嚢胞(のうほう)性 卵巣症候群」と診断され たようです( 57 歳・主婦)

 通常、卵子は卵胞と呼ばれる袋に包まれていて、成熟し、
大きくなって破裂することで排卵を起こします。多嚢胞性
卵巣症候群(PCO)は排卵せず、小さな卵胞が卵巣に
たまって卵巣が大きくなり、外側の組織が硬くなっていき
ます。正常な排卵も行われなくなり不妊の原因にもなります。
基礎体温が低温期のままという人も多く、生理不順で来院し
検査した結果、分かるというケースも少なくありません。
 まずは血液検査で男性ホルモンやエストロゲン・LH・
FSHなど女性ホルモン状態を調べてみましょう。
男性ホルモンの量が多くなると排卵しにくいといわれ多毛や
ニキビが出やすいという特徴も出てきます。
 治療はホルモン剤やピルの服用などが挙げられますが、
妊娠を希望されている方は、内科的処方で排卵誘発剤を服用
します。病院によっては腹腔鏡手術を行うことも。
最近では肥満や糖代謝との関係も言われており、糖尿病の薬
を処方するケースもあります。