【おりもの】おりものが増えたのは異常?妊娠中によくある変化と注意すべきサイン

おりものが増えた気がします。これは異常ですか?

 

「最近、おりものが増えたような気がして…」「妊娠してからおりものが多くなったけど大丈夫?」
そんな声を外来でよくお聞きします。今回は“おりもの”の正常な変化と、注意すべきサインについて解説します。


◆ そもそもおりものって何?

おりものは、子宮や膣の中を守る大切な分泌物です。膣内の自浄作用を保ち、雑菌の侵入を防ぐ役割があります。ホルモンの影響を受けやすいため、生理周期や妊娠などによって、量や性状が変わるのはごく自然なことです。


◆ 妊娠中のおりものの変化はよくあること

妊婦さんから「妊娠してからおりものが増えました」と相談を受けることがよくあります。これは多くの場合、妊娠によるホルモンバランスの変化が原因です。

妊娠中はエストロゲンの分泌が増えるため、おりものの量も増加します。以下のようなおりものは正常な変化の範囲内です:

  • 透明〜白っぽくサラサラしている

  • 少し粘り気がある

  • においがほとんどない(またはわずかに甘酸っぱい)


◆ こんなおりものは要注意!受診の目安

以下のようなおりものが出た場合は、感染症や破水の可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。

  • 黄緑色・灰色・泡立ちなど、普段と違う色や質感

  • 強いにおいや悪臭がある

  • かゆみ・痛み・灼熱感がある

  • 細菌性膣炎、クラミジア、淋菌、カンジダ腟炎、トリコモナス腟炎などの可能性があります。

    特に、カンジダ腟炎は妊娠中にかかりやすく、白くポロポロしたチーズ状のおりものが特徴です。強いかゆみやヒリヒリ感を伴うことが多く、市販薬では治らないケースもあるため、医療機関での診断・治療が必要です。

  • 水のようにシャバシャバして止まらない(→破水の可能性あり)

  • → 妊娠中期〜後期でこのような症状がある場合、**前期破水(PROM)**の可能性があります。感染リスクや早産につながるため、すぐに受診しましょう。

  • ◆ おりものの変化に気づいたらどうすればいい?

    自己判断は禁物です。「たぶん大丈夫」「我慢すれば治る」と放っておくと、感染が進行して子宮や胎児に影響を与えることも。以下の症状がある場合は、早めの相談をおすすめします。

    • かゆみ、痛み、灼熱感がある

    • 色やにおいに異常がある

    • 水のように止まらない

    • 血が混じっている


◆ おわりに

おりものの変化は、女性ホルモンによる“体のサイン”ともいえます。
妊娠中の変化は自然なことがほとんどですが、少しでも不安なときは、我慢せずにご相談くださいね。
当院では、妊婦さんのささいなお悩みにも丁寧にお応えしています。

 

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