[高齢出産のリスク] 妊娠しにくい体質のようです。不妊治療は何歳までに受けた方がよいのでしょうか。(37歳・主婦)

体外受精の公費助成制度について厚生労働省の検討会で意見がまとまり、公費助成の対象は42歳までと年齢制限が設けられることになりました。2016年度から適用されます。
これは、出産経験のない女性が43歳を越えると、妊娠しにくくなり、また、体外受精などで妊娠できたとしても、子宮の中で育たずに流産を繰り返す傾向が強いという臨床データや医師らの指摘を踏まえての見直しです。43 歳以上になると一般的に、女性の妊娠力が急激に低下してしまうため、頑張って不妊治療を続け、高額な費用を払い続けても結果の伴わないことが多いのが現実なのです。経済的に続かなくなり、治療をあきらめる人もたくさんいます。 いわゆる高齢出産は、初めての出産が35歳以上。妊娠高血圧症候群が起こりやすい、妊娠後に糖尿病になることがある、子宮内膜症など合併症を伴う妊娠になることがある、分娩時間が長くなる、帝王切開になる率が高くなる、胎児の染色体異常の確率が上がる…など、高齢出産には、いろいろなリスクが伴うといえます。
若い人の中には、「子どもをつくるのは、もっと先でも」「体外受精なら授かるだろう」など、簡単に考えている人もいるようです。私の経験上、出産を希望するなら、早いに越したことはないというのが本音です。